「歯とお金」の関係 〜将来の自分を守るためにできること〜

歯とお金のリアルな関係 アイキャッチ

歯医者さんは、痛いし、高いからなるべく行きたくない…」多くの方が、そう感じているのではないでしょうか。
しかし、歯は食事や会話を楽しむために毎日使う、かけがえのない「資産」です。
痛みが我慢できなくなってから重い腰を上げると、治療が複雑になり、結果的に時間も費用も大きく膨らんでしまうことが少なくありません。

実は、歯の治療費には、知っているだけで負担をぐっと軽くできる公的な制度や、賢い考え方が存在しています。

この記事では、歯にまつわるお金の現実と、将来の大きな出費に後悔しないための具体的な節約術を、分かりやすく解説していきます。

この記事を読み終わる頃には、歯の治療などにかかる費用、そしてお金周りに関する知識が格段に強くなっていることでしょう。

上大岡駅から徒歩1分の当院は、「土日診療」にも対応し、19:30まで診療可能な歯科医院です。
歯のお悩みや気になる症状がございましたら、お気軽にご相談ください。

お電話でのお問い合わせは こちらから。
24時間対応のWEB予約も承っております。

上大岡駅徒歩1分のアーバン歯科・上大岡駅前院は土日も診療を行っており、親知らず抜歯に定評があります
目次

まず知っておきたい、歯の健康を放置する「お金のリスク」

「まだ痛くないから大丈夫」と後回しにすることが、なぜ金銭的なリスクにつながるのでしょうか。それは、お口のトラブルが治療費以外の面でも、あなたの生活の質をじわじわと蝕んでいくからです。

食事が楽しめなくなる

固いものが噛めなくなると、自然と柔らかいものばかり選ぶようになり、栄養が偏りがちになっていきます。

全身の健康にも影響が

歯周病は、糖尿病や心疾患といった全身の病気との関連が指摘されています。
そのため、歯周病になってしまうと、将来の医療費が増える遠因にもなりかねません。

笑顔に自信がなくなる

歯の欠損や黄ばみは、見た目の印象を大きく左右します。人前で話したり、思いっきり笑ったりすることに、ふとためらいを感じるようになってしまうのは、とても悲しいことです。

主な歯科治療と費用の目安

実際に歯科医院では、どのような治療にどれくらいの費用がかかるのでしょうか。あくまで目安ですが、代表的な治療の費用感を知っておきましょう。

虫歯治療

軽度の虫歯の場合、保険診療で1本あたり3,000円〜150,000円程度。
さらに虫歯が進行して、神経処置や被せ物が必要となってしまった場合は、数万円〜10万円超となることも。

※当院の虫歯治療の料金はこちらです。

歯周病治療

歯周病の初期治療(スケーリングなど)は、保険診療で対応可能になります。
しかし、歯周病が進行してしまうと、外科処置が必要になり数万円〜数十万円かかる場合があります。

※ケースによって金額が異なります。詳細はお問い合わせください。

矯正治療

矯正費用は基本的に自費診療になるため、全体矯正は100万円程度かかってきます。
ただし、部分矯正や透明で目立ちにくいマウスピース型なら、矯正費用抑えられることもあります。

※当院での矯正治療の料金はこちらです。

補綴治療(例:クラウンやブリッジなど)

歯が欠けてしまったり、抜歯で失ってしまったりした場合、その機能を補うために「補綴治療」が行われます。
代表的なものに「クラウン」と「ブリッジ」があります。

クラウン(被せ物)は、神経の治療などで歯を大きく削った際に、歯全体を覆う人工の歯です。
保険適用の金属製なら約3,000円〜5,000円、より自然な見た目と機能性を追求した自費のセラミック製では5万円〜15万円が費用の目安です。

ブリッジは、歯を失った部分の両隣にある健康な歯を土台にして、橋をかけるように連結した人工歯を入れる治療法です。
保険適用の場合1万円〜2万円ほど、セラミック製の場合は15万円〜30万円が目安となります。

保険治療の場合は、比較的に安価に感じられますが、これらの治療には注意点もあります。

一度治療した歯が再び悪化し、再治療を繰り返す「治療の連鎖」に陥ってしまうケースが少なくありません。
この負の連鎖は「デンタルサイクル」と呼ばれており、お口の健康を生涯にわたって維持するためには、このサイクルを断ち切ることが大切です。
(※より詳しい解説はこちらの記事「治療の無限ループ「デンタルサイクル」を断ち切る方法」でご紹介しています。)

そこで近年、再治療のリスクを抑える選択肢として「セラミック治療」が注目されています。

セラミックは保険適用の銀歯に比べて歯との適合性が高く、隙間から虫歯菌が侵入するリスクを低減できます。
見た目の美しさはもちろん、歯を長持ちさせたいと考える方におすすめの治療法です。
(※セラミックと銀歯の違いは、こちらの記事「【歯科医師監修】セラミックと銀歯、どっちがいい?後悔しない詰め物・被せ物の選び方」で詳しく解説しています。)


インプラント

歯を失った際の選択肢として、注目されているのが「インプラント治療」です。

インプラントの大きな利点は、ブリッジのように隣接する健康な歯を削ることなく、失った部分だけで治療を完結できることです。
そのため、残っている大切な歯に負担をかけずに済みます。また、顎の骨に直接固定するため、まるでご自身の歯のような自然な噛み心地を取り戻せることも魅力です。

ただ、費用は1本あたり30万円~50万円が相場となり、他の治療法と比べると高額になります。
しかし、耐久性や長期的に安定して使用できる可能性が高い点から、将来的な再治療のリスクを考えると、おすすめ治療方法になります。

当院のインプラント治療の料金体系は、こちらのページでご確認いただけます
また、インプラントについてはこちらの記事をご覧ください。

高額な治療費を賢く抑える3つの公的制度

費用を抑えるために コラム

ここまで読んで、改めて歯科治療は「やっぱり高い…」と感じたかもしれません。
しかし、諦めるのはまだ早いです。これらの費用負担を軽減するための、国が定めた制度が3つあります。

知らないと損をする情報なので、ぜひ覚えておきましょう。

まずは基本!「健康保険」をしっかり活用する

日本の公的医療保険は優れています
歯や歯周病の基本的な治療は、ほとんどが保険適用となり、自己負担は原則3割で済みます。

ただし、セラミックの被せ物やインプラント、審美目的の矯正などは保険適用外(自費診療)となるのが一般的です。

治療前に、どこまでが保険適用なのかを歯科医師に確認するようにしましょう。

いざという時に!「分割払い・デンタルローン」を検討する

インプラントや矯正など、一度にまとまった費用が必要な自費診療の場合、クレジットカードの分割払いや、歯科治療専門の「デンタルローン」を利用できることがあります。
デンタルローンを利用することで、月々の負担を減らすことができるため、治療を諦めずに済む有効な手段です。

ただし、金利や手数料がかかるため、複数の選択肢を比較し、無理のない返済計画を立てることが重要です。

知る人ぞ知る節税策!「医療費控除」を申請する

これはぜひ活用していただきたい制度です。
1年間(1月1日~12月31日)に支払った医療費の合計が原則10万円を超えた場合、確定申告をすることで納めた税金の一部が戻ってくる「医療費控除」という仕組みがあります。

定期メンテナンスが将来の医療費を左右します

定期健診

歯科治療にかかる費用を抑えるには、実は「問題が起きる前に予防する」ことが最も有効です。
突然の痛みやトラブルが出る前にメンテナンスを行うことが、結果的に出費を抑える鍵となります。

長い目で見た歯科治療費の節約

日本では、生涯を通じて歯の治療にかかる費用が200〜300万円にのぼるというデータがあります。
(出典:厚生労働省「医療費の動向」)

特に歯周病は生活習慣病の一つとされ、日本人の約半数が罹患しているとも言われています。
放置すると糖尿病などの全身疾患と関係する可能性もあり、日頃からの予防ケアが重要です。

また、ある調査結果では、定期的に歯のクリーニングや検診を受けている人は、生涯にかかる医療費が抑えられる傾向があると報告されています。
(出典:トヨタ関連部品健康保険組合「歯の健康と医療費の関係」)

若いうちは一時的に医療費が平均より高くなることもありますが、40代後半以降になると逆に差が縮まり、その後の費用の増加も緩やかになります。
継続的なメンテナンスによって将来的な医療費を抑える効果が期待できるのです。

▼歯が痛いときだけ通院する場当たり的な治療を続けると…
「虫歯 → 詰め物 → 隙間から再発 → もっと大きな詰め物 → 神経の治療 → 被せ物 → 歯の根が割れて抜歯…」
このような負の連鎖をたどった結果、80歳までにかかる歯の総治療費は、推計で約435万円にも達すると言われています。

▼定期的にメンテナンスに通い「予防」を続けた場合は…
「虫歯 → 詰め物 → 定期検診で現状維持 →(必要があれば最小限の)再治療」
このように、定期検診でトラブルを早期に発見し、最小限の治療で食い止めることで、80歳までの総治療費は推計で約151万円に抑えられると言われています。

その差は、なんと約284万円。これは、問題が小さく、ごく初期の段階で見つかれば、治療も「簡単・短期間・低コスト」で済みます。

定期健診で得られる予防効果

定期的に歯科を受診することで、気づかないうちに進行していた虫歯や歯周病を早期に見つけることができ、簡単な処置で済む可能性が高くなります。
さらに、日頃から予防ケアの習慣をつけることで、そもそも治療が不要な「健康な口腔環境」を維持できます。

当院では、歯科医院で行うプロのメンテナンスに加え、ご家庭でできるケア方法のアドバイスも行っております。費用面での不安を減らすためにも、気になることはいつでもご相談ください。

定期健診の費用と効果(目安)

内容費用メリット
虫歯・歯周病のチェック数千円程度早期発見・早期治療
歯石除去・クリーニング3,000〜10,000円歯周病予防・口臭改善
フッ素塗布1,000〜2,000円虫歯予防

※上記はおおよその費用です。保険診療と自由診療の違いや医院の方針によって金額が異なる場合があります。

当院の定期検診の料金はこちらです。

「8020運動」で生涯自分の歯を守る

「8020運動」という名前はご存知でしょうか?
8020運動」は、「80歳になっても自分の歯を20本以上保とう」という目標を掲げた取り組みで、1989年から厚生省(現・厚生労働省)と日本歯科医師会が推進しています。
(出典:日本歯科医師会「8020運動とは」)

この運動の目的は、年齢を重ねても自分の歯で食べられる生活を維持するために、日常的に歯の健康を意識することです。
20本以上の歯があれば、ほとんどの食べ物をしっかり噛むことができ、栄養バランスのよい食生活が送れます。

そのためには、ライフステージごとのケアが大切です。
子どもの頃から高齢になるまで、定期的に検診やクリーニングを受けることで、「8020」の達成に近づくことができます。

まとめ:歯科治療は「消費」でなく「未来への投資」です

歯科 相談

歯の健康とお金の関係について、新しい視点が見えてきたのではないでしょうか。大切なのは、これまでの「痛いから行く」という発想から、「悪くなる前に整え、守る」という発想に転換することです。

健康な歯は、美味しい食事、楽しい会話、そして自信に満ちた笑顔を、あなたの一生にもたらしてくれます。その価値は、どんな治療費にも代えがたいものです。将来の自分への最高の投資として、今日から歯との付き合い方を見直してみませんか。

上大岡駅から徒歩1分の当院は、「土日診療」にも対応し、19:30まで診療可能な歯科医院です。
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塚本歯科医師による治療の説明
塚本院長|アーバン歯科 上大岡駅前院

監修医

塚本 院長

略歴

・鶴見大学歯学部卒業
・神奈川県内の歯科医院にて勤務
・アーバン歯科 上大岡駅前院 院長

資格

・ストローマンインプラント証明書取得

担当科目

  • 一般歯科
  • 審美歯科(セラミック治療)
  • インプラント
  • 親知らずの抜歯
目次