銀歯とセラミックの違いを徹底比較! あなたに最適な詰め物・被せ物を見つけるための全知識

セラミック 銀歯 選び方 アイキャッチ

虫歯治療のあと、歯科医師から「詰め物はどうしますか?保険適用の銀歯にしますか?それとも自費のセラミックにしますか?」と聞かれ、選択を戸惑った経験はありませんか。

見た目の美しさや治療にかかる費用、そして何年持つのかという耐久性…。考えなければならないことが多く、なかなかその場で選択するのは難しいですよね。

以前は、銀歯が主流でしたが、近年ではどうせなら白くて綺麗な歯にしたい」「長持ちする良いものを入れたい」セラミックを選ぶ方が増えてきました。

この記事では、「銀歯とセラミック、結局どっちがいいの?」というあなたの疑問に、専門家の視点から徹底的にお答えします。

それぞれのメリット・デメリットから、あなたに最適な治療法を見つけるための判断基準まで、じっくりと解説しますので、後悔しない選択をするために、ぜひ最後までお読みください。

上大岡駅から徒歩1分の当院は、「土日診療」にも対応し、19:30まで診療可能な歯科医院です。
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目次

銀歯とセラミック、何が違う?7つのポイントで徹底比較

まず、銀歯とセラミックが根本的に何が違うのかを整理しましょう。
最大の違いは「保険適用か、自費診療か」という点にありますが、それが素材の特性、見た目、そして将来的なリスクにまで大きく影響してきます。

以下にポイントをまとめていますので、ぜひ参考にしてください。

比較項目  セラミック(自費診療) 銀歯 (保険適用)
見た目 天然歯に近いため、自然な色合い 金属のため、目立ちやすい
素材の特徴 審美性が高く、変色しにくい 
純セラミックは水を吸わないため、プラーク(細菌汚れ)が付着しにくい
合金で強度が高いが、経年劣化する可能性有
歯に化学的に接着するのではなく、セメントで「合着」させるため境目に微小な隙間が生じやすい
耐久性 種類によって、割れる可能性がある 
※ただしジルコニアは例外的に高強度
強度が高く、奥歯にも相性が良い◎
体への影響 金属アレルギーの心配がなく、体に優しい素材金属イオンが溶け出し、アレルギーや歯肉の黒ずみのリスクあり 
 費用保険適用外で高価(数万円〜保険適用で安価(数千円〜)
 二次カリエス経年劣化がしにくいので、なりにくい
強固な接着+吸水しない性質でリスクを抑えやすい 
経年劣化でなりやすい
合着ゆえに微小漏洩(ミクロの隙間)が起こりやすい
  • 見た目の自然さ
    • 銀歯:金属色なので、お口を開けたときに目立ちやすいです。
    • セラミック:ご自身の歯の色に合わせて作れるため、天然の歯のような透明感と美しさがあります。
  • 素材の特性
    • 銀歯:金銀パラジウム合金という金属でできており、非常に丈夫です。ただし、時間が経つと金属が溶け出して劣化することもあります。
    • セラミック:陶材(焼き物)なので、変色や変質がほとんどありません食器のように、ツルツルとした質感が特徴です。
  • 耐久性(丈夫さ)
    • 銀歯:強度が高く、ぐっと噛みしめる力の強い奥歯にも問題なく使えます。
    • セラミック:種類によって割れてしまう可能性があります。
  • 体への影響
    • 銀歯:金属イオンが溶け出し、歯肉が黒ずむ「メタルタトゥー」や、金属アレルギーを引き起こすことが懸念されます。
    • セラミック:金属を一切使わないため、アレルギーの心配が少なく、体にとても優しい素材です。
  • 費用
    • 銀歯:保険が適用されるため、費用を安く抑えられます。
    • セラミック:多くは自費診療となり、費用は高くなりがちです。
  • 治療期間
    • 銀歯:比較的シンプルな工程なので、短期間で治療が終わることが多いです。
    • セラミック:精密な製作工程になるため、種類によっては時間がかかることがあります。
  • 虫歯の再発リスク(二次カリエス)
    • 銀歯:経年劣化で歯との間にわずかな隙間ができやすく、そこから細菌が入り込んで再び虫歯になるリスクがあります。
    • セラミック:歯にぴったりと精密に接着できるため、隙間ができにくく、虫歯の再発リスクを抑えることができます。

<ポイント>
銀歯:詰め物や被せ物に使用されます。
セラミック:見た目に非常に優れているため、前歯の差し歯や奥歯の詰め物、被せ物など、幅広く治療に対応できるのがメリットです。
※同じ白い素材でも、ハイブリッド(CAD/CAM冠)と純セラミックでは吸水性や色の安定性が大きく異なるので注意が必要です。

メリット・デメリットから考える、あなたに合うのはどっち?

銀歯 セラミック メリット デメリット

まずは、多くの方が一度は経験する保険の銀歯について詳しく見ていきましょう。

銀歯のメリット

銀歯のメリット:最大の魅力は「費用」と「強度」

  • 強度が高く、奥歯でも安心して使える
  • 保険が適用され、費用を抑えられる
  • 短期間で治療が完了する

銀歯のデメリット

  • 金属のため、笑った時や会話中などで目立ちやすい
  • 金属イオンが溶け出すことによる、金属アレルギーや歯肉の変色のリスクがある
  • 経年で変化し、虫歯の再発(二次カリエス)のリスクも高い

このように銀歯にはデメリットが多く存在しています。
長期的な健康維持にはこの後、説明するジルコニア」のように清潔性の高い素材がオススメです!

セラミックのメリット

次に、近年人気が高まっているセラミックについてです。なぜ費用が高くても選ぶ人が増えているのでしょうか。

  • 自然な見た目美しさのため、口元を気にせず、思いっきり笑えるようになる
  • 金属を一切使用しないため、金属アレルギーの心配がない
  • 汚れがつきにくいため、変色しにくい
  • 詰め物や被せ物と歯の間に隙間が生じにくいため、二次カリエスなどの虫歯になりにくい
  • 表面にプラーク(歯垢)が付着しにくため、虫歯や歯周病になりにくい

セラミックのデメリット

  • 自費診療が中心となるため、治療費が高め
  • 陶材であるため、歯ぎしりや食いしばりが強い場合、まれに割れたり欠けたりする
  • セラミックと歯を精密に接着しているため、その良好な状態を維持するための定期的なメンテナンス(クリーニングや噛み合わせのチェック)が重要です

あなたの歯にはどれが最適?セラミック素材4種の特徴と選び方

セラミック 種類 特徴

「セラミック」と一口に言っても、実はいくつかの種類があります。
あなたの希望を叶えるのはどのセラミックでしょうか。

 種類オールセラミック ジルコニア
※当院オススメ
ハイブリッドセラミックCAD/CAM冠
(保険)
見た目
強度×
費用感高い中程度安めかなり安め

オールセラミック

見た目の美しさを最優先するなら、この素材が第一候補です。
天然歯のような透明感を持ち、色合いも自由に調整できるため、特に人目につきやすい前歯の治療に最適です。
ただし、強度的には他のセラミックに劣るため、強い力がかかる奥歯には向かない場合があります。

  • 特徴
    • 天然歯に最も近い、高い審美性と透明感を持つ
    • 表面が滑らかで汚れ(プラーク)が付着しにくい
    • 長期間使用しても変色することがほとんどない
  • デメリット
    • 強い衝撃や噛み合わせによっては、欠けたり割れたりするリスクがある
    • 強度を確保するために、歯を削る量が比較的多くなることがある
    • 自費診療の中でも費用が高価になる傾向
  • こんな方にオススメ
    • 見た目の美しさにこだわりたい
    • 人から一番見える前歯の治療を考えている方
    • 金属アレルギーの心配をなくしたい方

【当院推奨】ジルコニアセラミック

「人工ダイヤモンド」とも呼ばれるほど、高い強度を誇るのが特徴です。
その丈夫さから、奥歯の被せ物や複数本の歯をつなぐブリッジ治療にも安心して使用できます。
審美性はオールセラミックに一歩譲りますが、丈夫さと美しさを両立したい方におすすめです。

  • 特徴
    • 金属と同等の強度を持ち、割れにくい
    • 噛む力が強くかかる奥歯や、複数の歯を連結するブリッジにも安心して使用が可能
    • オールセラミック同様、汚れがつきにくく、虫歯の再発リスクが低い
  • デメリット
    • オールセラミックに比べると、透明感はやや劣る
    • 非常に硬いため、かみ合う反対の歯が少しずつすり減ることがある
  • こんな方にオススメ
    • 見た目の美しさと、長く使える耐久性の両方を求める方
    • 噛む力が強い奥歯の治療やブリッジを検討している方
    • 歯ぎしりや食いしばりの癖があり、強度に不安がある方

ハイブリッドセラミック

セラミックと歯科用レジン(プラスチック)を混ぜ合わせてできた素材です。
オールセラミックほどの美しさや耐久性はありませんが、他のセラミックに比べて費用を抑えられるのが大きな魅力です。「コストは抑えたいけど、銀歯は避けたい」という方にぴったりの選択肢です。
※保険適用のCAD/CAM冠もこの一種に含まれます。

  • 特徴
    • オールセラミックやジルコニアに比べて、費用を抑えることができる
    • 適度な柔軟性があるため、噛み合う相手の歯を傷つけにくい
  • デメリット
    • プラスチックを含むため、長期間の使用で水分を吸収し、黄ばみなどの変色が起こる
    • 表面に微細な傷がつきやすく、汚れが付着しやすいため、二次虫歯のリスクが他のセラミックより高い
    • オールセラミックやジルコニアに比べて、強度や耐久性が劣る
  • こんな方にオススメ
    • 自費診療の費用をできるだけ抑えたい方
    • 金属アレルギーはあるが、他のセラミックは予算的に難しい方
    • 将来的に再治療になる可能性も考慮した上で、一時的に白い歯を入れたい方

どの素材にも良い点・注意点がありますが、ジルコニアは「強さ」「見た目の美しさ」「清潔さ」をすべて兼ね備えたバランスの良い素材です。
当院でも、長く安心して使える素材としてジルコニアをおすすめしています。

「保険でできる白い歯」CAD/CAM冠の知っておくべき注意点

「保険で白い歯ができるなら、それが一番いいのでは?」と思う方もいるでしょう。
このCAD/CAM冠はハイブリッドセラミックの一種ですが、安価である反面「割れやすい」「外れやすい」「変色しやすい」というデメリットがあり、自費のセラミックに比べて再治療になる可能性があります。

ある報告によると、CAD/CAM冠の装着後6か月間での脱離率は9.0%破折率は2.0%とされています。

また、装着後1年8か月が経過した時点では、脱離率が24.5%に達しており、
そのうち約44%が装着後1か月以内の脱離でした。
さらに、その中のおよそ半数は装着後1週間以内に発生していたと報告されています。

銀歯からセラミックへ。交換を考えるべきタイミングとは?

すでに口の中にある銀歯を、セラミックに替えたいと考える方も多いでしょう。
次のようなサインが見られたら、交換を検討する良いタイミングかもしれません。

  • 見た目の悩み:鏡を見るたび銀歯が気になって、思いっきり笑えない。
  • 劣化のサイン:銀歯が変色したり、歯との間に段差を感じたり食べ物が詰まりやすくなった。
  • 健康への配慮:原因不明の体調不良があり、金属アレルギーが心配。または歯肉の黒ずみが気になってきた。
  • 虫歯の再発:銀歯の下で虫歯が再発していると診断された。

治療の流れと費用目安について

主な流れ

  1. カウンセリング:まずはお悩みや希望を詳しく伺い、お口の状態を診査します。最適な素材や治療計画、費用について丁寧に説明します。
  2. 歯の形成・型取り:古い詰め物や虫歯を取り除き、セラミックを被せるために歯の形を整えます。その後、精密な型取りを行います。
  3. 仮歯作成:セラミックが完成するまでの間、日常生活に支障がないよう仮歯を装着します。
  4. セラミックの装着:完成したセラミックの色や形を確認し、問題がなければ専用の接着剤でしっかりと装着します。噛み合わせの最終調整も行います。
  5. メンテナンス:治療後は、きれいな状態を長持ちさせるために定期的な検診とクリーニングが重要です。

費用の目安

費用は、使用する素材や治療する歯の場所によって大きく異なります。

  • 自由診療5~15万円程度
  • 保険診療(CAD/CAM冠など):条件を満たせば1万円~

※CAD/CAM冠(ハイブリッド)は、治療できる歯の場所や条件に規定があります。この治療法をご検討の場合は、まずは歯科医師・スタッフまでお気軽にご相談ください。

耐久性とメンテナンス

セラミック 銀歯 選び方 注意点
  • セラミックの耐久年数:7~15年(使用状況・ケアにより変動)
  • 歯ぎしりや食いしばりの癖がある方は、歯を守るためのマウスピース(ナイトガード)を就寝時に使用することが有効
  • 定期的な歯科検診と正しいブラッシングが長持ちのカギ

よくあるご質問

結局、セラミックは銀歯より長持ちしますか?

適切な治療と精密な接着、そして治療後のメンテナンスがきちんと行われれば、セラミックは銀歯よりも長く安定しやすいことが多いです。

逆に、銀歯は素材自体の寿命より、隙間から二次カリエスになるリスクの方が問題になりやすい傾向があります。

どんな人にセラミック治療が向いていますか?

「見た目を自然にしたい」「金属アレルギーが心配」「虫歯の再発リスクをできるだけ減らしたい」という方に特におすすめです。表面がツルツルしていて汚れが付きにくいので、清潔を保ちたい方にも向いています。

治療中に痛みはありますか?

歯を削るなどの処置中は局所麻酔を使用するため、痛みを感じることはほとんどありません。治療後に一時的にしみることがありますが、多くは時間とともに落ち着きます。痛みが続く場合は、遠慮なくご相談ください。

保険で白い歯にできますか?

はい、条件を満たせば、保険適用でCAD/CAM冠という白い被せ物を入れられます。
ただし、CAD/CAM冠には適用範囲が限られているため、具体的な条件については歯科医院で確認することが大切です。

また、ハイブリッドセラミックは樹脂成分を含むため、水分を吸収して着色しやすく、細菌が付着しやすい傾向があります。
そのため、長期間の色の安定性や清掃のしやすさを重視する方には、純セラミック素材の使用もおすすめです。

セラミックは割れやすいと聞いて不安です…。

セラミックは、お皿やお茶碗などに使われている陶器と同じ材質です。
※ジルコニアは、ひび割れの進行を抑える「変態強化」という性質を持っており、一般的なセラミックよりも破損しにくいという特徴があります。

そのため、普段の食事で使用する分にはまったく問題ありません。
ただし、歯ぎしりや食いしばりの癖がある場合や、非常に強い力が加わった際には、割れてしまう可能性があります。

クリニック選びで後悔しないためのチェックリスト

満足のいくセラミック治療を受けるためには、信頼できる歯科医院選びが不可欠です。ぜひ、以下の点をチェックしてみてください。

  • 治療前後の症例写真をたくさん見せてくれるか
  •  セラミック素材ごとの違いや、メリット・デメリットを丁寧に説明してくれるか
  • 保証制度の内容(期間や条件)が明確になっているか
  • 見積もりが分かりやすく、追加費用の可能性についても説明があるか
  • 治療後の定期検診やメンテナンスにも力を入れているか

まとめ

銀歯には保険適用で費用を抑えられるという大きなメリットがあり、一方でセラミックには見た目の美しさと体への優しさという大きな魅力があります。どちらか一方が絶対的に正しいというわけではありません。

大切なのは、治療する歯の場所あなたの噛み合わせ、そして何より「ご自身が何を優先したいか」を明確にすることです。
この記事で得た知識をもとに、経験豊富な歯科医師とよく相談し、あなたにとって最善の治療法を一緒に見つけていきましょう。

上大岡駅から徒歩1分の当院は、「土日診療」にも対応し、19:30まで診療可能な歯科医院です。
歯のお悩みや気になる症状がございましたら、お気軽にご相談ください。

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スタッフ集合受付前写真|アーバン歯科 上大岡駅前院


塚本院長|アーバン歯科 上大岡駅前院

監修医

塚本 院長

略歴

・鶴見大学歯学部卒業
・神奈川県内の歯科医院にて勤務
・アーバン歯科 上大岡駅前院 院長

資格

・ストローマンインプラント証明書取得

担当科目

  • 一般歯科
  • 審美歯科(セラミック治療)
  • インプラント
  • 親知らずの抜歯
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